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シリーズ和装の人たち 俳優「慈五郎」7

インタビューを通じて和装の着こなし方、素材として絹の素晴らしさ、日本の伝統についてお伝えして行きます。
前回に続き、バンド“破天航路”のステージで殺陣、剣舞を披露するなど広く活躍中の、慈五郎さんのお話をご紹介します。

今回は、「 着物とアクション 」についてお聞きしました。

今回は、着物とアクションの関係について伺いたいと思います。よろしくお願いします。

絹の衣装と、ポリエステルの衣装、同じアクションをしたときに何が違うかといいますと、いちばん違いを感じるのは“着心地”ですね。“着心地”については第5回目でもお話ししましたが、やはり通気性の違いです。ステージでは、かなり激しく動きますから、汗もたくさんかきます。そうしますと、ポリエステルのものですと、ベタベタくっついてくるんです。ただ、動き自体に極端に差があるかというと、そこまで変わらないかもしれません。それよりも、やはり通気性……、それと、ポリエステルのものは、激しく動くと、着崩れしやすかったり、変なところにしわが寄ってしまったりということはあります。

私も十何年やってきましたので、この動きをしたらこちらが破けるとか、こう動いたら着崩れしやすいとか、分かるようになりました。そういった動きは、自分の中で排除するようにしています。ですから、むしろ初心者の方のほうが、絹とポリエステルの違いについては感じやすいかもしれないですね。


ベテランになると、どんな衣装だったとしても、体を衣装に合わせてしまうことができるのですね。ありがとうございました。

次回は 「 普段着としての着物 」についてお送りします。
(更新予定8/8)   

【慈五郎】

1981年10月19日 A型 2002年 銀座博品館劇場での舞台『丹下左膳』にて初舞台を踏む。 2006年に演劇パフォーマンスユニット THE☆JACABAL’Sを立ち上げ時代劇を中心に公演を打ち最近ではアメリカのノースカロライナ州で行われるアニメイズメントに毎年ゲスト参加やマッスルミュージカルなどにも出演。 2016年には作曲家でありベーシストのSADAと 生バンドと殺陣や剣舞や日本舞踊によるパフォーマンスチーム破天航路を結成。 フランス イギリス 中国 ニュージーランド等 国内外問わず活動の場を広げる一方で俳優として映画『キングダム』やTVドラマ『BG~身辺警護人~』『アカギ』『大全力疾走』など映像の作品にも活躍の場を広げている。 2019年 10月2日~6日では主演舞台『道雪』が決まり現在注目の1人。

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