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シリーズ和装の人たち 俳優「慈五郎」3

インタビューを通じて和装の着こなし方、素材として絹の素晴らしさ、日本の伝統についてお伝えして行きます。
前回に続き、バンド“破天航路”のステージで殺陣、剣舞を披露するなど広く活躍中の、慈五郎さんのお話をご紹介します。

今回は、「着物を着るときの工夫」についてお聞きしました。


ステージでは、迫力ある演技が印象的ですが、着物を着るうえでの工夫は、何かされていますか?

そうですね、やはりあれだけ動きますので、デザイン性だけを追求したような衣装ですと、どうしても動きが制限されてしまい、パフォーマンスができなくなってしまいます。デザイン性と動き……そこのところのバランスが難しいですね。ですから、ふだん、衣装さんとの打ち合わせでも、例えば「袖が長すぎたらあまりよくないので、短めに……」などといった話はしています。また、舞台衣装ですから、普通の着物とは違っていろいろと工夫はあります。衣装の早変わりのときは、普通の着物を普通に着替えていては、時間がかかってしまって舞台が台なしになってしまいますから、帯は結ばず、マジックテープで合わせるだけとか、まさに舞台用に特化した工夫を取り入れていますね。

なるほど。帯はしっかり結んであるように見えて、実は合わせているだけ、ということもあるのですね。そういったことを知ると、舞台も一層興味深くなります。ありがとうございました。


次回は 「 着物の手入れ 」についてお送りします。
(更新予定7/11)

   

【慈五郎】

1981年10月19日 A型 2002年 銀座博品館劇場での舞台『丹下左膳』にて初舞台を踏む。 2006年に演劇パフォーマンスユニット THE☆JACABAL’Sを立ち上げ時代劇を中心に公演を打ち最近ではアメリカのノースカロライナ州で行われるアニメイズメントに毎年ゲスト参加やマッスルミュージカルなどにも出演。 2016年には作曲家でありベーシストのSADAと 生バンドと殺陣や剣舞や日本舞踊よるパフォーマンスチーム破天航路を結成。 フランス イギリス 中国 ニュージーランド等 国内外問わず活動の場を広げる一方で俳優として映画『キングダム』やTVドラマ『BG~身辺警護人~』『アカギ』『大全力疾走』など映像の作品にも活躍の場を広げている。 2019年 10月2日~6日では主演舞台『道雪』が決まり現在注目の1人。

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