


シリーズ和装の人たちシーズン2 加賀ゆびぬき講師・絹糸アクセサリー作家「千明 幸代」4

シリーズ和装の人たちシーズン2 加賀ゆびぬき講師・絹糸アクセサリー作家「千明 幸代」3

「和装の人たち シーズン2」の3人目は、加賀ゆびぬき講師で絹アクセサリー作家の千明幸代さんです。
第2回目は、「加賀ゆびぬきについて」のお話を伺いました。
加賀ゆびぬきというのは、どのような特徴があるのですか?
ゆびぬきの素材としては、皮だったり、陶器だったり、いろいろあるのですが、 加賀ゆびぬきの場合は、表面は絹糸です。
もともとは、金沢の加賀友禅の縫子さんが、余った短い絹糸も大切にし、それを活用してゆびぬきを作ったのが始まりといわれています。
ゆびぬきというのは、縫い物をするときに、中指の第2関節辺りにはめて、縫い針を押し出すようにして縫っていくわけですが、加賀ゆびぬきは、真綿をまいたり、絹糸を締めて縫ったりとする事で強度を出して作っていきます。針が当たっても、表面の糸が切れてしまったり破れてしまったりということは少なく、皮のゆびぬきにも匹敵するくらいの強さがあると言われています。もともとは、金沢の加賀友禅の縫子さんが、余った短い絹糸も大切にし、それを活用してゆびぬきを作ったのが始まりといわれています。
絹糸というのは、それほど強いものなのですね。しかも、表面の模様が、どのゆびぬきもとてもきれいで、お裁縫に使うだけではもったいないくらいですね。
実際、お裁縫にも使えますが、私の場合は、どちらかというと、装飾用、観賞用の意味合いのほうが大きいです。
また、毎年2月に針供養というのがあるのですが、金沢では女の子のいる家庭では、すこやかな成長と、お裁縫や手芸の上達を願って、ゆびぬきを新調する風習があるそうです。私自身は、東京で生まれて東京で育ちましたので、金沢とは直接縁はないのですが、金沢出身の方々から、「私の家にもゆびぬきがありました」というお話を何度も聞いています。そんなとき、金沢の加賀ゆびぬきは、長い伝統に培われてきたんだなと、改めて感じますね。
加賀ゆびぬきも、日本の伝統文化の賜物なのですね。
ありがとうございました。
次回も、加賀ゆびぬきについて、さらに詳しくお聞きしていきます。
お楽しみに。
千明幸代さん プロフィール
10年間の公務員生活を経て、加賀指ぬき職人へ
絹糸の繊細さに魅せられて、指ぬきをアレンジした小物を製作したり、組紐や絹糸を用いたアクセサリーも手掛けている。
2018年から百貨店や商業施設での催事や委託販売、講師としても活動している。
ゆびぬき堂
https://www.instagram.com/yubinukido/
ネットショップ
https://minne.com/@yubinukido
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