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シリーズ和装の人たちシーズン2 琵琶演奏者「黒田 月水」5

新シリーズの一人目は、琵琶(びわ)の演奏者・黒田月水(くろだげっすい)さんです。
第5回目の今回は、黒田さんからのメッセージです。

連載の最後になりましたが、読者の皆さんへ、メッセージをお願いいたします。
 今回の新型コロナウイルスの蔓延で、文化・芸術がすべてだめになっていますよね。
私も、決まっていた舞台が何か所もキャンセルになっています。
 琵琶も着物も文化ですが、文化が衰退していくということは、人の衰退に比例していくと思います。ですので、文化・芸術がなくなることの恐怖感を覚えていてほしいです。
 着物って、たとうし一枚に収まるじゃないですか。世界中どこを探しても、そのような国はないんです。どんなにすばらしい衣装でも、衣装があればあるほど収納スペースがいる、ハンガーがいる、場所も必要になってくる。だけど着物は、タンス一棹(さお)で何十着も収まる。単なる一本の帯が、いろいろな形になる……。
 本当に日本人の知恵はすごいですね。こんな文化をなくさないようにしたいですね。
 きちんと着物を着て、背筋を伸ばして座る。これが日本人です。
 私は、60歳になったら、少しずつ“着物の生活”をしていきたいな……と思っています。

本当に日本文化はすばらしいですね。日本人として誇りを感じます。
貴重なメッセージを、ありがとうございました。

黒田月水さん プロフィール
高知県土佐清水市出身。
土佐琵琶創始者・世界的彫刻家 流政之から琵琶を勧められ
薩摩琵琶の大家中谷襄水に師事。
全国琵琶楽コンクール第2位
NHK邦楽技能者育成会36期卒業
古典派元よりジャズ / 舞台芝居 / 映画音楽 / 舞踊等々音楽を手掛け、アメリカ、中国、フランス、スペイン、オーストラリアなどで演奏。
NHKFMラジオ「邦楽のひととき」に定期出演。
テレビ高知「土佐琵琶物語」
高知県観光特使 高知県土佐清水市観光特使
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