


シリーズ和装の人たちシーズン2 加賀ゆびぬき講師・絹糸アクセサリー作家「千明 幸代」4

シリーズ和装の人たちシーズン2 加賀ゆびぬき講師・絹糸アクセサリー作家「千明 幸代」3

新シリーズの一人目は、琵琶(びわ)の演奏者・黒田月水(くろだげっすい)さんです。
第2回目は、ご自身が琵琶を始めたきっかけなどについて伺いました。
琵琶を実際に始められてからはすぐに、師匠(中谷襄水氏)のいる横浜へ移られたのでしょうか?
いえいえ、最初の半年間は、師匠の住んでいる横浜へ大阪から月1回通っていたんですよ。大変でしたけど楽しかったです。
師匠といえば、修行が開始して3か月ほどの時、休憩中にテレビを見ていたのですが、師匠がテレビを見ながら「啓子もうまくなったなぁ」とおっしゃいまして、「えっ、啓子さんて誰ですか?」と聞きながらテレビを見たら、故・樹木希林(本名:内田啓子)さんが写っていたんです。
なんと、師匠の娘さんが樹木希林さんだったんです。
それまでご存じなかったのですか?
そうなんですよ(笑)。3か月も通いながら、そのときまで知らなかったんです。
それが関係あるかどうか分からないですが、芸能界のお仕事も、少しずつさせてもらっていました。
前回の話に戻りますが、彫刻家の流政之先生は、どうして黒田さんへ琵琶を勧められたのでしょうか?
本当ですよね(笑)。
流先生は、アメリカ同時多発テロ事件(2001年9月11日)で崩壊した世界貿易センタービルの前に、大きな御影石の彫刻「雲の砦(とりで)」という作品を設置されていました。それくらい世界的に有名な彫刻家の先生なんです。
叔母のお店でバイトをさせてもらっていたおかげで、流先生にもお会いできましたし、ほかにもなかなお会いできないような方々とたくさんお知り合いになることができ、大阪でもお仕事をたくさんさせていただきました。
当時、まだ2、3回しかお会いしたことのなかった流先生に、その時していたOLの仕事の愚痴をうっかりしてしまい、それで琵琶を勧められて、言われるがままに行動して、それまでとはまったく違う世界へ行くことになりました。今でも、どうして琵琶を勧められたのか、実際のところ分からないです(笑)。
“人”との“出会い”が黒田さんの人生を変えたのですね。ありがとうございました。
次回は、「琵琶について」のお話しをお聞きします。
黒田月水さん プロフィール
高知県土佐清水市出身。
土佐琵琶創始者・世界的彫刻家 流政之から琵琶を勧められ
薩摩琵琶の大家中谷襄水に師事。
全国琵琶楽コンクール第2位
NHK邦楽技能者育成会36期卒業
古典派元よりジャズ / 舞台芝居 / 映画音楽 / 舞踊等々音楽を手掛け、アメリカ、中国、フランス、スペイン、オーストラリアなどで演奏。
NHKFMラジオ「邦楽のひととき」に定期出演。
テレビ高知「土佐琵琶物語」
高知県観光特使 高知県土佐清水市観光特使
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