


シリーズ和装の人たちシーズン2 加賀ゆびぬき講師・絹糸アクセサリー作家「千明 幸代」4

シリーズ和装の人たちシーズン2 加賀ゆびぬき講師・絹糸アクセサリー作家「千明 幸代」3

新シリーズの一人目は、琵琶(びわ)の演奏者・黒田月水(くろだげっすい)さんです。
第1回目は、ご自身が琵琶を始めたきっかけなどについて伺いました。
本日はよろしくお願いいたします。
早速ですが、黒田さんが琵琶を始めたきっかけというのは何だったのでしょうか?
私は高知県出身なのですが、25歳までは大阪に住んでいまして、普通に会社員でした。そんなときに、彫刻家の流政之先生とお会いする機会がありました。お会いして2度目か3度目なのですが、何を思われたのか、突然「君は琵琶をやりなさい」とおっしゃいました。
周りの人達は、「この先生は何を言い出すのだろう」と思ったようですが、私は琵琶という言葉の漢字と音のイメージに、何故かすごくドキドキワクワクして、すぐに「やります!」と言ってしまったんです。
それは素早い決断ですね。
はい。自分でもそう思います。
それで琵琶の師匠(薩摩琵琶の大家・中谷襄水氏。故・樹木希林さんの父)を流先生にご紹介いただきました。
当時は家と会社の往復生活で旅行などにも気軽には行けませんでしたので、師匠は横浜に在住ということで「横浜へ行けるなら」と決断したところもあります。
初めて実際に琵琶を聞いたときは、「こんな暗い物(笑)をやるんだったら、『趣味』では嫌だ。本格的にこれをやりたい」と思いました。3年やってプロになれないような素質だったら、きっぱりと辞めようと思っていました。
実際はどうでしたか?
人生の中での3年間、今までとまったく別のことをやってみるってすごくおもしろいじゃないですか。私はそんなことに全力で挑戦してみたかったんです。
会社を辞めて、横浜へ出て、師匠のところへ通いながら、3年間続けているうちに、幸運なことに演奏者として仕事をいただけるようになりました。
流先生をはじめ多くの方に助けていただいたこともあり、気がつけば3年が過ぎ、5年、10年と経て今に至ります。
よほど琵琶が黒田さんに合っていたのですね。ありがとうございました。
次回も引き続き、「琵琶を始めたきっかけ」についてお聞きします。
黒田月水さん プロフィール
高知県土佐清水市出身。
土佐琵琶創始者・世界的彫刻家 流政之から琵琶を勧められ
薩摩琵琶の大家中谷襄水に師事。
全国琵琶楽コンクール第2位
NHK邦楽技能者育成会36期卒業
古典派元よりジャズ / 舞台芝居 / 映画音楽 / 舞踊等々音楽を手掛け、アメリカ、中国、フランス、スペイン、オーストラリアなどで演奏。
NHKFMラジオ「邦楽のひととき」に定期出演。
テレビ高知「土佐琵琶物語」
高知県観光特使 高知県土佐清水市観光特使
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