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シリーズ:和装の人たち 舞踊家「桐崎鶴女」9

インタビューを通じて和装の着こなし方、素材として絹の素晴らしさ、日本の伝統についてお伝えして行きます。
ひき続き、舞踊家「桐崎鶴女」さんへのインタビューです。
今回は着物の着方についてお聴きしました。

着物の着方についてお話し下さい。

着物を着たいけれど帯が結べないという話をよく聞きますが、最初は私もそうでした。お稽古にいらしている若い方には「コートを羽織れば見えないから、ぐちゃぐちゃでもいいので着ていらしたら?」と勧めているので、時間に余裕のある方は着物でみえます。おかしければ一緒に直します。回数チャレンジなさるうちに、いつのまにかその方に似合うようにお召しになります。最近は着物の着方が動画でアップされていますしいろいろ参考にできるのではないでしょうか。  

私の祖母は明治生まれで着物で過ごしてきた人でしたが、毎日お太鼓をしめていたわけではありませんでした。お太鼓は出掛けるときくらいです。ふだんは上っ張りや羽織を着ていて、楽なように工夫して着ていたのを記憶しています。日常着ですからね。家の中でも毎日お太鼓を結んでいらした方は、さすが、きちんとしていらっしゃると言われていました。       

ありがとうございます。

次回は着物のよいところの内容をお送りします。
(更新予定7/2)

【桐崎鶴女】

地唄舞上方舞舞踊家「閑崎ひで女」に師事、名取を許される。早稲田大学大学院にて舞踊研究を経て「世界のダンスⅡ」にて東京の地唄舞について執筆。東京・自由が丘、日本橋にて教室を主宰。コレド室町、三越カルチャーサロン等にて講座を開催するなど舞踊公演多数出演。地唄舞の技法を解きほぐして解釈するなどして、東京で継承されてきた地唄舞の研鑚・継承・普及に取り組んでいる。

http://tsurujo.jp/