


シリーズ和装の人たちシーズン2 加賀ゆびぬき講師・絹糸アクセサリー作家「千明 幸代」4

シリーズ和装の人たちシーズン2 加賀ゆびぬき講師・絹糸アクセサリー作家「千明 幸代」3

インタビューを通じて和装の着こなし方、素材として絹の素晴らしさ、日本の伝統についてお伝えして行きます。
ひき続き、舞踊家「桐崎鶴女」さんへのインタビューです。
衣装としての着物についてお聴きしました。
着物を頻繁に着るようになって気づいたことを教えて下さい。
体型の変化に左右されず、一体感が得やすい。着物は、多少太ったり痩せたりしても、洋服のようにパツパツになったりユルユルになったりしません。自分で体に巻き付けますので、自分で調整することが可能です。
本来、自分の背中の真ん中に、着物の 『背中心』 (縫い目)を合わせて着るのですが、太った場合はその縫い目をやや左に、痩せた場合はやや右にずらすと、上前は体の右横のベストのラインに合わせられます。このように、多少のサイズ変更も、着方一つで調整することができます。
また、洋服ですと、アームホールから先が袖、ウエストから上がトップスで下がボトムスと、パーツで捉えますが、舞では、腕は背中から生えているように意識して動かしますし、体も 『臍下丹田』 を意識して、一体感を持って動かします。着物は洋服と比べると、体との一体感が得やすく、より自由さを感じます。
ありがとうございます。
次回夏の着物についての内容をお送りします。
(更新予定6/11)
【桐崎鶴女】
地唄舞上方舞舞踊家「閑崎ひで女」に師事、名取を許される。早稲田大学大学院にて舞踊研究を経て「世界のダンスⅡ」にて東京の地唄舞について執筆。東京・自由が丘、日本橋にて教室を主宰。コレド室町、三越カルチャーサロン等にて講座を開催するなど舞踊公演多数出演。地唄舞の技法を解きほぐして解釈するなどして、東京で継承されてきた地唄舞の研鑚・継承・普及に取り組んでいる。